子宮疾患
症状・原因など
子宮の病気で最もよくみられるのは子宮内膜過形成という病気で、腫瘍に限れば子宮腺癌とよばれるものが多くみられます。
これらの子宮の病気は5歳齢以上の未避妊のウサギさんでは80%以上の確率で発生するという報告もあり、注意が必要です。
症状としては出血に気づかれて来院される場合が多いです。出血量が少量で血尿だと勘違いして経過が長引き、悪化する場合もあります。
大量出血により亡くなるケースや子宮腺癌の場合は肺へ転移して呼吸困難を起こして亡くなることもあり、非常に危険です。
治療法・予防法など
根本的な治療法としては子宮卵巣全摘手術になります。
病気になってからの手術では高齢であることに加え、出血などで全身状態が悪い場合も多く、非常に危険な手術になる傾向にあります。
内科的に抗生物質や止血剤などを用いても一時しのぎの場合が多く、経過はあまりよくありません。
予防としてはできるかぎり早期の避妊手術の実施となりますが、ワンちゃん、ネコちゃんと比べてもウサギさんの麻酔リスクは10倍程度高く、若齢であっても麻酔事故の可能性はゼロではありません。よく相談されたうえでの実施をおすすめします。